看護師の定年事情は就労している医療機関によって異なります。民間病院の場合は65歳、公務員の場合は55歳~65歳と幅があります。また、企業で働いたのなら60歳前後です。ただし、定年したとしても看護師免許は無くなることはありません。国家試験さえ通れば、死ぬまで看護師を名乗れますし、看護師業務に就くことができます。看護師の定年後に選ばれる事が多い就労先は元いたクリニックや病院です。元々就労していた勤務先なので、人間関係に困る事も少なく、新しいことを覚える必要もありません。さらに、職務内容も年齢に応じて身体に負担がかからないように配慮してもらえるケースもあります。
デメリットとしては、給与が新卒レベルまで落ちてしまうことが挙げられます。定年までしっかりと看護師として職務を全うしたのに、給与が大幅に下がることによってやる気を失ってしまうケースも少なくありません。他にも、パートとして勤務しているのなら契約の解除を迫られる事も想定しておかなければなりません。そういった現状から、看護師専門の転職サービスなどを利用して、自身にどれほどの需要があるから確認しておくことも重要です。例えば、定年後の看護師に対して需要が高いのは特別養護老人ホーム等の介護施設です。看護師は介護士のように身体介助を業務として行う事はありませんので、身体的に負担がかかるという事はありません。同じようにデイケアも需要が高い傾向があります。デイケアの場合は基本的にはリハビリテーションの手伝いや、日常生活能力の改善を支援します。なお、日勤のみという点も大きなメリットです。